メジャー、マイナーの響きとは?

こんにちは、作編曲家のながしまけいじ(@nicorof_jp)です。
今日は今までのブログ記事でも書いてきました倍音から、メジャーとマイナーの響きについて考察していきたいと思います。

よく、メジャーコードは『明るい』、マイナーコードは『暗い』響きとしてイメージされております。
ではこの響きの違い、さらには人がそれを聴いた時に感じられる違いはどこにあるのでしょう?

まずメジャーコードから見ていきます。
今回も例としてCメジャーコードで説明させていただきます。

Cメジャーコードはド・ミ・ソの3つの音から構成されていますね。

下図のように低い方のドを鳴らしてみます(オレンジ色の矢印)
そうすると当たり前ですが今までの倍音と同じ響きをイメージした図と同じになります。

そこから緑色の矢印(ド・ミ・ソ)の3つの鍵盤を押してみます。
鍵盤上にある青丸の場所を打鍵した結果、、、、
このようなイメージとなります。
さきほどの図と比べてみますと、倍音に含まれる成分の色が濃くなり明確になったということがお分かりいただけますか?

以前の記事では倍音にはメジャーコードの響きが含まれているとご説明しました。
よって、メジャーコードとは倍音成分がそのまま強調されている響きということになります。



では次にマイナーコードを見ていきましょう。
同じように低いドの音をならし、倍音の響きを確認します(オレンジ色の矢印)

Cマイナーコードはド・ミ♭・ソの3つの音から構成されています。

下図の緑の矢印のようにメジャーコードの3番目の音を半音下げた和音となります。
実際にCマイナーを押さえるとこのような響きのイメージになります。

同じように押さえた場所の音が明確になりますね。
しかしメジャーコードを押さえた時とは明らかに違うところがありますね。
(押さえた鍵盤の場所が異なるので当たり前ですが、、、)
ここで下図の赤枠のところに注目してみましょう。
元々の倍音の響きと実際に鳴らした音がメジャーコードとは異なり差が生じています。

ドとソは倍音に含まれる音と共通で強調されていますが実音ミ♭と倍音構成音のミの音の差異が見られます。(薄い緑が倍音成分に含まれるミの音で濃い緑が実施に鳴らしたミ♭)

マイナーコードは倍音構成音との差がメジャーコードとは異なる響きを生み出しており、人には『暗い』響きとして認識されているのではないかと推測します。

これは僕の考えになりますが、
色に例えるとメジャーコードは倍音から生まれた原色そのものと言えます。
そこに違う色を混ぜることによって多彩な色(響き)を作り出す可能性があるではないかと思います。

想像するだけで何だか楽しくなってきませんか?

皆さんも、ひとつの響きを追求する楽しさを一度味わってみてはいかがでしょうか?

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